今、注目の仏前式

仏前式の結婚式は、全体の1%ほどの割合で行われています。
もともと仏式は仏教を深く信仰している方が選ぶもので、あまり一般的に行われるものではありません。
ですが、最近東貴博さんと安めぐみさんが仏前式で挙式をしたことが話題となりました。
紋付袴に和装の衣装に仏前式ならではの赤い衣装を身にまとい、厳かな雰囲気の仏前式に注目が集まりました。

仏前式の挙式の場所は?

仏教では生まれ変わりを教えていて、人は何度でも輪廻転生を繰り返して生まれ変わっていくという教えをしています。
仏前式では仏の導きに感謝をしながら、夫婦が来世まで連れ添っていくという夫婦の誓いを立てる儀式を行います。
仏前式を行うのは、先祖代々の菩提寺や自宅の仏壇の前に僧侶を招いて行うのが一般的です。
浅草の浅草寺などでも、週末に仏式の挙式をしているのが見られます。

仏前式の衣装と流れ

仏前式の衣装は、和装と考えている方が多いと思います。
お寺で上げる仏前式は白無垢などの和装が多いですが、仏前式では厳密な決まりはなく、ウエディングドレスやタキシードで挙式をされる方もいます。
和装だと動きが制限されますが、洋装の場合行華やお焼香などの動きをする際に、邪魔にならずに動きやすいというメリットもあるため、仏前式を洋装で行うカップルも多いのです。
導師僧侶の前で行われるのですが、儀式の中には行華(あんげ)と呼ばれるものがあります。
これは、お釈迦様に生まれ変わる青年と、お釈迦様の妃ヤショダラ姫に生まれ変わる少女が、仏様に7本の花をお供えしたことから、仏前式でも新郎が5本の花を、新婦が2本の花を仏様にお供えします。
この青年と少女は、後に夫婦となり幸せに添い遂げたという仏教の説話から行われる儀式です。
また神前式で行う三三九度は、仏前式では誓漿交歓といわれ、新郎新婦から両家の親戚まで盃を回して行います。
順番の決まりは地域によって細かく分けられておりさまざまですが、盃の中にはお酒や、縁起の良い昆布湯を使う地域もあります。

指輪交換は仏前式でも行う

仏前式でも指輪交換の儀式があります。
由来は仏教の教えが書かれた仏本行経という書物にあり、お釈迦様になる前のゴータマ・シッタルダ王子が婚約相手のヤショダラ姫に指輪を贈ったとされています。
これが夫婦の永遠の愛を誓うシンボルとなり、仏前式でも指輪交換が行われるようになりました。
この指輪交換は、儀式の中に入れても入れなくても大丈夫です。

仏前式のデメリットとは

夫婦となる2人が信仰している仏様の前で結婚式を行うのですから、デメリットはないと思われるかもしれません。
ですが、結婚式の会場となる場所が他の挙式スタイルと比べて圧倒的に少なく、両家の先祖代々から信仰しているお寺で行われることが多いと言われています。
会場が少ないということは、場所を選ぶことができないため、参列してくれる方にとっては行きにくい可能性も出てきます。
親族だけで済ますならデメリットにはなりませんが、友人にも参列して欲しいときには少し難しい場合もあります。